
ホルモン受容体陽性、HER2陰性の早期浸潤性乳がん患者さんのために
注)オンコタイプDX乳がん再発スコアプログラムは、オンコタイプDX乳がん再発スコア検査と日本向けに開発したソフトウエアを組み合わせたプログラム医療機器です。
検査結果として提供されるオンコタイプDX乳がん再発スコア最終報告書は、リンパ節転移陰性または陽性のホルモン受容体陽性、HER2陰性早期乳がん患者さんにおける治療方針決定(化学療法の是非)の指針となる3つの情報を提示します。
検査結果として提供されるオンコタイプDX乳がん再発スコア最終報告書は、リンパ節転移陰性または陽性のホルモン受容体陽性、HER2陰性早期乳がん患者さんにおける治療方針決定(化学療法の是非)の指針となる3つの情報を提示します。
検査によって得られる3つの情報
再発スコア®結果が予測することは?
一人ひとりの乳がん組織に含まれる21個の遺伝子の働きを調べ、0から100までの整数で表される「再発スコア」結果が算出されます。再発スコア結果から、がんが再発するリスク(再発率)と、化学療法を受けた場合にその再発がどのくらい抑えられるか(化学療法の上乗せ効果)を予測します。
乳がんの「5年遠隔再発率/再発または死亡率」とは?
この数値 (%) は手術のあとに、標準治療としてのホルモン療法のみを5年間受けた場合、術後5年以内にがんが遠隔再発/再発またはがんにより死亡する確率を示します。
化学療法の上乗せ効果とは?
この結果は、ホルモン療法に化学療法を加えることで、がんの遠隔再発(再発または死亡)のリスクをどのくらい下げられるかを示します。個別ではなく、再発スコア結果の値によって分けられたグループごとに算出されます。 オンコタイプDX検査は、化学療法の効果予測に役立つ検査です。
a これらの結果は、5年間の内分泌療法を行うホルモン受容体陽性、HER2陰性の早期浸潤性乳がん患者さんが対象です。

オンコタイプDX乳がん再発スコア®最終報告書について
リンパ節転移陰性

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再発スコア結果 |
再発スコア結果は、患者さんの腫瘍組織に含まれる21遺伝子発現の定量解析に基づいて算出されます。この0から100までの数値に応じて、9年遠隔再発リスク(予後予測)および化学療法の上乗せ効果(効果予測)が分かります。 |
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予後予測 |
内分泌療法のみを受けた場合の個々の患者さんにおける9年遠隔再発リスク(%)。* *TAILORx試験 および |
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効果予測 / 信頼区間範囲 |
化学療法の上乗せ効果(%)は、該当する再発スコア結果群における平均の化学療法の効果に基づいています。* 95%信頼区間は、これらの数値の推定範囲を示します。 *TAILORx試験 およびNSABP B-20試験の対象集団に基づいています。 |
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年齢の考慮 |
再発スコア結果および年齢別の化学療法の上乗せ効果(%)*
*TAILORx試験 および NSABP B-20試験の対象集団に基づいています。 |
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単一遺伝子スコア |
一人ひとりの患者さんにおける、RT-PCRによる定量的ER、PRおよびHER2スコア。品質管理を目的とした情報であり、検査結果を表すものではありません。
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化学療法の効果予測 |
NSABP B-20試験は、患者を内分泌療法単独または内分泌療法+化学療法による治療に無作為化し、再発スコア結果が化学療法の効果を予測することを検証したものです。
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化学療法の効果予測 |
TAILORx試験は、再発スコア結果が11~25の患者を対象に、内分泌療法単独または内分泌療法+化学療法を無作為に割り付けた前向き試験です。すべての年齢層の患者さんにおいて、内分泌療法単独による治療は、内分泌療法+化学療法に対して非劣性であることが明らかになりました。50歳以下の患者さんにおける探索的サブグループ解析では、再発スコア結果が16の時点から化学療法の効果が出始め、再発スコア結果が大きくなるにつれて効果が大きくなりました。
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報告書に使用された臨床試験の特徴、サンプルサイズ、信頼区間など、遠隔再発リスクと化学療法の効果についてのデータの詳細。 |
リンパ節転移陽性

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Menopausal State |
新たに患者の閉経状態の記載を追加
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再発スコア結果 |
一人ひとりの乳がん組織に含まれる21個の遺伝子の働きを調べ、0から100までの整数で表される「再発スコア」結果が算出されます。 |
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予後予測 |
この数値 (%) は、手術のあとに、標準治療としてのホルモン療法のみを5年間受けた場合、術後5年以内にがんが遠隔再発/再発またはがんにより死亡する確率を示します。*
*RxPONDER試験 とSWOG-8814試験に基づいています。 |
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効果予測 |
この結果は、ホルモン療法に化学療法を加えることで、がんの 遠隔再発(再発または死亡)のリスクをどのくらい下げられるかを示します。*
*RxPONDER試験のリンパ節転移陽性の対象集団に基づいています。 |
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信頼区間 |
95%信頼区間は、これらの測定値があてはまる可能性のある範囲を示しています。
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単一遺伝子スコア |
一人ひとりの患者さんにおける、RT-PCRによる定量的ER、PRおよびHER2スコア。品質管理を目的とした情報であり、検査結果を表すものではありません。 |
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試験の詳細 |
RxPONDER 試験 とSWOG 8814試験いずれかの関連試験の詳細が記載されます。 |

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補助資料 |
RxPONDER試験、SWOG 8814試験いずれかの関連試験における個々の患者の再発スコア®結果を表示しています。 この例では再発スコア結果が12の時、ホルモン療法のみの治療を受けて化学療法を行わない場合に、5年以内に体の別の場所で再発(遠隔再発)するリスクを示しています。 |
検査結果の解釈
リンパ節転移陰性
再発スコア結果
再発スコア結果が0~25の場合には、一般的に、内分泌療法に化学療法を上乗せしても、その効果が得られません。2,3,6
再発スコア結果が26–100の場合には、内分泌療法に化学療法を上乗せすることにより、実質的な効果を得られます。2,3
※実際の治療方針の決定は、再発スコア結果に加え、臨床病理学的因子および患者さんの意向を含むすべての情報を考慮して行ってください。
再発スコア結果が0~25の場合には、一般的に、内分泌療法に化学療法を上乗せしても、その効果が得られません。
リンパ節転移陽性
再発スコア結果
再発スコア結果 0-25の閉経後女性に対する化学療法の上乗せ効果は1%未満でした。4,7
再発スコア結果 0-25の閉経前女性に対する化学療法の上乗せ効果は2.4%でした。8
再発スコア結果26-100のN1閉経前/閉経後女性の場合、ガイドライン*ではホルモン療法に化学療法を上乗せすることを推奨しています。
* NCCNガイドライン。6
再発スコア結果 0-25の閉経後女性に対する化学療法の上乗せ効果は1%未満でした。
略語
CT = 化学療法
ER = エストロゲン受容体
ET = 内分泌療法
HER2 = ヒト上皮増殖因子受容体2型
N1 = 微小転移およびリンパ節転移陽性(1-3個)
ER = エストロゲン受容体
ET = 内分泌療法
HER2 = ヒト上皮増殖因子受容体2型
N1 = 微小転移およびリンパ節転移陽性(1-3個)
リファレンス
- Paik et al. N Engl J Med. 2004.
- Paik et al. J Clin Oncol. 2006.
- Geyer et al. NPJ Breast Cancer. 2018.
- Albain et al. Lancet Oncol. 2010.
- Dowsett et al. J Clin Oncol. 2010.
- Sparano et al. N Engl J Med. 2018.
- Kalinsky et al. NEJM. 2021.
- Kalinsky et al. SABCS. 2021.
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